雨の日やその前日に、体調不良を感じることはありませんか?天気などの変化により、だるさや頭痛を感じる方は少なくありません。そこで今回は、「気象病」とも呼ばれている、体調不良について解説します。予防に役立つ対策もご紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
気象病は、気圧、温度、湿度などの変化によって起こる体調不良です。正式な病名ではありませんが、不調を訴える方が多く、一般的な言葉になりつつあります。もともと頭痛や関節痛といった症状がある方は、雨の日に体調不良を感じやすいため注意が必要です。
気象病は、主に自律神経の乱れが原因です。私たちの体は、「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」がバランス良く切り替わることで、体調をコントロールしています。しかし、気圧などが大きく変化すると、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が活性化することで体調不良を引き起こします。
主に、気圧の影響を受けるのは、耳の内側(内耳)にある「前庭神経」です。内耳の感受性が高い方は、前庭神経が気圧のわずかな変化にも敏感に反応し、自律神経のバランスが乱れます。特に、普段から乗り物酔いをしやすい方は注意が必要です。
気象病の予防には、自律神経の乱れを小さくする工夫が大切です。
まずは、一日三食・栄養バランスの良い食事を意識してみてください。緑黄色野菜や大豆食品に含まれるGABAや、乳製品・卵・肉・魚などに含まれるトリプトファンを摂取すると、自律神経を整える効果が期待できます。
これらに加え、適度な運動や十分な睡眠、起床後に朝日を浴びたり、入浴でしっかり体を温めたりすることなども自律神経の安定につながります。日々の食事と生活習慣を見直して、気象病に備えましょう。
また、以下のような耳のマッサージ(※)も気象病の予防に役立つでしょう。気象病の症状がでる前に、このマッサージ(1日3セット)を目安に行ってみてください。気圧の変化による体調不良を緩和できる可能性があります。
※偏頭痛(片頭痛)の症状が発生している最中は、マッサージによって血行を促進すると悪化する恐れがあるため、注意しながら行ってください。