運動機能が衰え、立つ、座る、歩くなど日常生活に支障をきたすロコモ(ロコモティブ症候群)は、今では日本人の国民病と言われています。歩くことが億劫になって外に出なくなることは認知症の引き金にもなるので、健康上の大きなリスクです。
歳をとってもできる限り自分の足で歩くために、ロコモ予防に効果的な股関節のストレッチをしながら、スッキリ気分転換をしましょう。
今回は家の中や職場でも気軽に行える、初心者向けのストレッチもご紹介します。
股関節の衰えはなかなか自分では気づかないものです。ですが、自分では同じペースで歩いているはずが、いつもより時間がかかるようになったとふと感じたら、股関節が固くなっているサインかもしれません。
股関節が固くなると歩幅が小さくなり、股関節の動きも小さくなって筋肉もだんだん弱ってきます。そうすると股関節がますます固くなるという悪循環におちいってしまいます。
上半身と下半身をつなぐ股関節の動きが悪くなると、歩幅が狭まって歩くのが遅くなるだけでなく、姿勢も悪くなって肩こりや膝痛など他の部分の不具合につながることもあります。
特に高齢者の場合、転倒して骨折。そのまま寝たきりになってしまう可能性も。何かにつまずいた時に、転ばないように素早く一歩を踏み出すことができるのも、股関節が柔軟に対応してくれているからなのです。
「股関節のストレッチ」というと、お相撲さんの股割りのような180度開脚をイメージする方も多いと思います。ですが柔らかさは生まれつきもあるので、趣味としてチャレンジするのはいいですが、180度開脚ができなくても全く問題はありません。ただ、開脚で90度開かないようなら、黄信号です。
それでは手軽にできる、股関節のストレッチをご紹介します。
これならテレビを見ながらや、お風呂上がりなど、ちょっとした時間にできますよね。気持ちのいいストレッチは、モヤモヤした気分も解消してくれます。