毎年2月は、生活習慣病への予防意識を高めようと「全国生活習慣病予防月間」が設定されています。生活習慣病を防止するためには、日頃の対策が欠かせません。そこで今回は、生活習慣病の原因と対策にスポットを当てて解説していきます。歳を重ねても元気に過ごせるよう、日頃のセルフケアを心がけていきましょう。
生活習慣病は、食生活の乱れや慢性的な運動不足、過剰なストレス、過度の飲酒、喫煙といった生活習慣によって発症する病気の総称です。代表的な生活習慣病には、肥満症や高血圧症、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症などがあります。
こうした生活習慣病は、重症化するリスクがあるため、兆候が認められた場合、食事内容や生活スタイルの見直しが求められることも珍しくありません。もし、事前に対策できていれば、生活習慣病の発症リスクを軽減できるでしょう。病気になってからの治療ではなく、日々の生活で不摂生しないように意識しておくことが大切です。
生活習慣病は、食事内容や運動習慣の見直し、飲酒量の調整、禁煙等で予防できるといわれています。飲酒量のコントロールは、取り組みやすい生活習慣病予防のひとつです。
厚生労働省が発表している「節度ある適度な飲酒」によると、純アルコールで1日平均・約20g程度が飲酒量の目安とされています。そのため、1日に飲むお酒は、5%のビールなら中瓶1本程度、ワイン(120ml)なら2杯程度がおすすめです。
喫煙習慣がある場合は、禁煙を目指してみてください。禁煙に成功すれば、がんや心臓病、脳卒中、肺気腫、喘息などのリスクを軽減できます。意識して本数を減らしていくか、禁煙外来の受診もおすすめです。
食事内容は、野菜を中心としたメニューと減塩を取り入れてみましょう。血圧の上昇を防ぎ、脳卒中や心臓病のリスクを軽減できます。濃い味付けや、塩分の高い加工食品(おつまみなど)を避けるよう意識してみてください。
また、健康づくりを目的とする、年齢に応じた運動を続けることも、糖尿病や心疾患、脳血管疾患、がん、認知症などのリスクを軽減します。厚生労働省では、65歳以上であれば毎日40分、64歳以下であれば毎日60分程度のウォーキングが推奨されています。
加えて、睡眠にも気を使いましょう。厚生労働省は、7時間前後の睡眠を推奨しており、質の良い睡眠環境を整えることも大切です。