今年もお中元の季節が近づいてきました。「お中元」という言葉は知っていても、贈ったことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は、お中元の時期やマナーについて解説します。直接会える機会が少ない今だからこそ、大切なあの人にお中元を贈りませんか?
お中元という言葉は中国の旧暦で、7月15日を「中元」と読んでいたことが由来です。道教では、こうした節目に神様へのお供え物をしていました。こうした行事が海を渡り、もともと日本にあった「盆礼」(お盆の時期を前に、日頃お世話になっている人にお礼の品を送ること)と結びつき、「お中元」という風習が生まれたようです。
年末の贈り物であるお歳暮も、もともとは宗教的な神事が由来です。現代では、お中元もお歳暮も、お世話になった人に感謝の気持ちを示す機会となっています。
お中元を贈るときには、各地域によってお中元の時期が違うことに要注意。2021年現在、各地域の「お中元」シーズンは以下のタイミングが一般的です。
各地域によって、お中元の時期に違いがあり、沖縄の方にお中元を贈る場合は、旧暦の確認が必要です。
親戚関係であれば3,000円~5,000円程度、職場の上司や、特にお世話になった方には、3,000円~10,000円程度が、お中元の金額(相場)として一般的なようです。
お中元にはビールや清涼飲料水など、暑い季節にうれしい贈りものや、ハムやソーセージなどが人気です。家族構成や、贈る相手のことを考えて選ぶことが、喜ばれる秘訣といえます。ひとり暮らしの方には、レトルトのカレーやお味噌汁など、食品の詰め合わせなども喜ばれるでしょう。
また、お中元をいただいた際は、できるだけ早くお礼の電話やメールを入れて、お礼状(手紙やハガキ)は別に送るのがマナーとなります。
うっかりお中元を贈り忘れてしまったときには、「残暑見舞い」(8月8日~9月7日頃まで)として贈ることもできます。
また、お相手が喪中だった場合でも、お中元は感謝の気持ちを贈るものですので、失礼にはあたりません。忌明け前であれば、四十九日を過ぎてから「残暑見舞」や「寒中見舞」として贈るという気遣いも検討できますし、慰めの言葉や手紙を添えて送ると、喜ばれるでしょう。