乾燥している冬にくらべて暖かい春は、お肌のお手入れがおろそかになりがちです。しかし、春は肌荒れしやすい要素が多い季節であることをご存知でしょうか?そこで今回は、春にこそ注意したい肌荒れと、その対策についてご紹介します。気候の変化・寒暖差・紫外線などからしっかりお肌を守り、心地よい新生活を送りましょう。
春に肌荒れが気になる方は、肌のバリア機能が低下しているのかもしれません。肌でバリア機能の役割を果たしているのは、肌の表面にある約0.2mmの角層です。角層では、角質細胞と細胞間脂質がすき間なく敷き詰められ、外部の刺激から肌を守っています。
しかし、肌の水分が失われるなどの理由から、角層細胞と細胞間脂質の間に隙間ができるとバリア機能を維持できません。春は特に、環境の変化が多い季節です。変化によるストレスや、忙しさによる手入れ不足、紫外線や空気の乾燥などの影響によって肌の水分量が低下すると、肌のバリア機能も低下しがちです。
そうしてバリア機能が低下した肌に花粉などが刺激を与えると、肌がヒリヒリしたり、かゆみや湿疹が発生したりと肌トラブルにつながるのです。
普段、肌のバリア機能がしっかり働いている健康的な人でも、うるおい不足をはじめとするさまざまな原因が重なると、肌トラブルに悩まされます。春にだけ肌の調子が悪くなるようであれば、バリア機能の低下を疑ってみましょう。
肌のバリア機能を低下させずに健康な肌を保つためには、保湿はもちろんのこと、健康的な習慣と、刺激から肌を守ることが大切です。食事では、たんぱく質や美肌づくりに欠かせないビタミンC、皮膚のターンオーバーを促す効果が期待できるビタミンB2やB6などを積極的に摂取していきましょう。
また、皮下組織の水分量をキープし、肌のターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌は、入眠後3時間にもっとも活発になるといわれています。睡眠の質を悪くする就寝前のスマホやカフェインなどを避け、朝に気持ちよく目覚められる睡眠時間を確保してください。
そして、花粉や黄砂の飛散が多い日は、肌の露出を避けるのがベターです。敏感になっている肌をこすらないことや、刺激の少ない繊維でできているマスクを選ぶことも、肌トラブル回避につながります。このほか、春はしわやたるみの原因にもなる紫外線A波が強いので、PA値にも注目して日焼け止めを選んでみてください。