肌や髪だけでなく、血管も老化することをご存知ですか? 加齢や生活習慣の乱れなどにより、血管の機能も衰えてしまうのです。そこで今回は、血管を老化させる原因と対策をご紹介します。若々しい血管を保って、内側から健康な体づくりを意識しましょう。
血管の老化とは、血管が硬くなり柔軟性を失い、血管の壁がダメージを受けやすくなることです。
個人差はありますが、健康な成人の心臓は1分に約60~100回拍動し、毎分約5リットルの血液を動脈に押し出しているといわれています。年齢が上がるにつれて心拍数は低めになり、女性は男性よりも少し高めの傾向にあります。
血管が柔らかい状態であれば、血液を押し出す圧力を吸収し、スムーズに血液を流すことができますが、血管が硬くなるとその圧力を吸収できず、ダメージを受けやすくなってしまうのです。
この血管が硬くなって柔軟性が失われることを「動脈硬化」といい、進行していくと、脳出血・脳梗塞・心筋梗塞などの重大な病気を引き起こす原因にもなります。
血管が老化する原因としては、主に加齢や生活習慣などが挙げられます。前項で紹介したように、血管は加齢などとともに硬くなる傾向があるため、40~50代以降は特に血管年齢に注意しておきましょう。
また、運動不足や食生活の乱れ、喫煙、過度な飲酒、ストレスといった、健康に良くない生活習慣も、血管の老化を実年齢以上に早めてしまいます。特に、お肉・揚げ物・インスタント食品・スナック菓子・お酒が好きだという方は注意が必要です。
運動不足の方は、少し散歩をする、階段を使う、車ではなく徒歩で行くなど、少しの心掛けでも、血管の状態改善が期待できるでしょう。じっとしている時間が長いなら、タイミングを決めてストレッチをしてみるのもおすすめです。
そして食事では、薄味や減塩を意識してみてください。DHAやEPAが豊富な青魚や大豆など、良質なたんぱく質がとれる食事もおすすめです。
ほうれん草・にんじん・いも類などの野菜に多く含まれているカリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあり、トマト・ブロッコリー・ピーマンといった緑黄色野菜に含まれる抗酸化作用のある成分には、血管を傷つける活性酸素を減らす効果があるため、血管の老化防止を助けます。
コーヒーや紅茶、ココアなどに含まれるポリフェノールにも抗酸化作用があるため、適量を取り入れてみましょう。
喫煙や飲酒をする方は、止めたり減らしたりすると、血管を健康に保つことができます。
血管の若さを保つためにも、食生活を健康的なものにし、上手にストレス解消ができる生活習慣を整えていきましょう。